ハリネズミを育てていると必ず1度は動物病院へ連れて行く機会がでてきます。高確率で発症する症状に歯周病、眼球突出、腫瘍、ダニ症があり、どれも動物病院で薬をもらわないと完治しにくい病気です。
このページでは通院に関しての注意や、病院の選び方などを記載しています。
身体中がかゆいよう
たいへん!ハリが抜け落ちてる
病院を探さなきゃ…
えっ… 近くに動物病院がないの…?
電車で通院しても大丈夫かなぁ
むりぃ
動物病院へ通う前の注意
弱ったハリネズミを移動させる危険性
まず、そもそも動物病院へ連れて行くべきかをしっかり考えてください。ハリネズミはストレスの溜まりやすい性格です。動物病院へ連れて行く道中(音や匂い、揺れ)で体力を消耗します。病院へ連れて行く場合は可能な限り、近場の病院を探しましょう。
ストレスを受けると緑色のうんちをします
長時間移動させると高確率で緑色のうんちをします
処置に体力が持つか
もし手術が必要な場合は全身麻酔で眠らせながら手術を行います。手術中に体力が持つのか、術後の回復ができるのか。それらも考えなければなりません。これに関してはハリネズミの年齢や症状を見て、動物病院の先生と相談しながら答えを出しましょう。
しかしその前に、病院へ通うことで死んでしまう可能性もあるということは覚悟しておかなければなりません。本当に連れて行くべきか?しっかりと検討しましょう。
早めの気づきが大事ですよ!
ハリネズミを診たことがある病院が少ない
小動物の中でもハムスターやウサギなど昔から一般的に飼育されている動物ならば経験豊富な病院は多いでしょう。しかし、この数年で飼育が増えてきたとはいえ、ハリネズミを診たことがある病院が近くにあるとは限りません。ハリネズミは人馴れをしにくく大人しく診察を受けてくれないので、手慣れていない病院の場合は大きなストレスを与える可能性があります。
歯周病、眼球突出など触診が特に必要のない場合は、小動物用に抗菌剤などをもらえるので診てもらいやすいでしょう。
元気なうちに動物病院を探しておこう
まずは近場の動物病院へ電話
ハリネズミの通院は近ければ近いほどいいです。どの町にも1件くらいは動物病院があるので、まずはハリネズミをお家に迎えたら近くの動物病院へ問い合わせしておきましょう。
テストをかねて、元気なうちに一度ダニのチェックをしてもらい、院内の雰囲気を確かめておくことも大事です。
ブリーダーやペットショップに聞く
ハリネズミを入手する前に育てていたところに動物病院を聞いておきましょう。仲のよい動物病院を教えてくれる可能性が高いです。飼い主と相性のいい病院かはわかりませんが一定の信頼性は確保できます。
ネットで調べる
上記2点の方法が無理な場合はネットで「住まいの地域 ハリネズミ(または小動物)」調べて探します。口コミも見れるので便利ではあるのですが、口コミは当てにならないので信用しないでください。
可能であればSNSでハリネズミ友達を作っていい病院を教えてもらいましょう。都心部は有効ですが地方だとなかなか難しいかもしれません。
治療費が不安ならペット保険へ加入しておこう
人の通院は健康保険があるためかなり安くすみますが、動物の場合そうはいきません。保険加入は任意なので高額な医療費を請求されます。犬猫は保険のプランが豊富なのですがハリネズミの保険は数が限られます。
保険料はプランによりますがだいたい月2千円〜4千円かかります。入院すれば1日に1万円まで負担してくれ、手術をしたら10万円〜(年2回)などと人の生命保険と同じような仕組みになっています。一番安いプランであれば年間約2万円くらいですが普通の通院費用は負担してくれないデメリットがあります。通院も保険でまかないたい場合は年間4万円ほどの保険に加入する必要があります。
では保険無しで動物病院にかかるといくらかかるのか…。例えば眼球突出で目薬をもらうだけで一回5千円ほどかかります。初めて通院する場合、初診2千円+診察2千円が必ずかかり、そこに様々な処置数だけ2〜5千円が追加されます。
2〜4万円の年間出費は安いのか高いのか。一度考えてみましょう。保険加入は生後30日までなどの制限がある場合がありますので、1年目だけ加入してみるのも良いと思います。
動物病院へ連れて行くとき
まずは電話で予約可能か確認
動物病院は数が限られるため混んでいることが多いです。可能であれば前もって予約を行いましょう。眼球突出など緊急性の高い症状の場合は、電話ですぐに診てもらえるか確認し、時間に間に合うように素早く移動しましょう。
ストレスをかけない移動方法を考えておく
まず第一に移動用のキャリーケースが必須です。外の音と光を遮断でき、適温で空気が少なくなりにくいケースを準備しておきます。移動中に糞尿をするので清潔に保てる準備も忘れないようにします。
移動は可能であれば自家用車がベストです。次にタクシーを利用します。電車やバス、そして徒歩は音や振動がストレスになってしまいます。揺れや振動はハリネズミが酔って気持ち悪くなってしまいます。
普段の様子や、どのように体調が悪いのかまとめておく
ハリネズミがどのように体調が悪そうなのか獣医師に伝える必要があります。食欲、水分補給の量、活発さ、普段は針を立てるのに立てない…などいつもとどのように違うのかしっかり把握しまとめておきましょう。
症状によっては尿や糞も持っていく
人と同じように糞や尿で検査を行う場合があるので可能な限り持参します。移動中に高確率でキャリーケース内にウンチをすると思いますが、絶対とは言い切れません。時間が経ち過ぎている場合は検査に使えないので、病院へ行く寸前を狙って採取して持っていきましょう。
最後に
ペットがどんなに健康でも一度は必ず病気になります。大事なのは慌てず、事前に調べていた動物病院に電話できる準備をしておくことが大事です。
本当に連れて行くべきかという悩みも、実際に病気になってから考えていると手遅れになる場合もあります。予め症状によって連れて行くラインを決めておくと良いかもしれません。
金銭的な面も考慮して病気になった時の方針を決めておきましょう。
参考程度に我が家の通院ライン
飼っているハリネズミはすべて5歳以上です。
- 眼球突出や歯槽膿漏など薬で治すことができるものは動物病院へ行く
- 指の骨折くらいでは通院しない
- 飲食に影響の出ない腫瘍は通院しない。傷がついた場合は軟膏を塗る
- 清潔さを維持し、栄養・水分を与え、必要なら介護をするが、基本的に自然の流れに任せる
病院へ通ことで命を落とす可能性を重視しています。2歳前後の体力のある場合は早期で腫瘍を発見できたら手術で取ってもらうでしょう。普段のハリネズミの体力などを考慮して上記のように決めました。