ハリネズミは寒さに非常に弱い生き物です。特に夜中から朝方にかけての気温の変化は人間であれば布団でしのげますがハリネズミの環境次第で凍えてしまう事があります。
いくつかの対策方法をご紹介します。
ハリネズミの適温
温度 | |
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温度 | 24〜29度 |
湿度 | 40%以下 |
あくまでもケージ内の環境です。人の部屋の計測は当てになりません。ケージ内は部屋の温度より上昇しそうな気もしますが場所によっては冷気が溜まるので寒い可能性があります。
寒いと冬眠(低体温症)になってしまう
ハリネズミは約20度以下になると動きが鈍くなり始めます。16度にもなると眠ったように動かなくなります。呼吸が浅くなり身体の機能が下がり始め、いずれ死んでしまいます。
ハリネズミは冬眠のような状態になりますが、それは低体温症になり衰弱している状態です。この状態になると内臓が弱り元に戻るのが難しくなってしまいます。
もし低体温症になった場合は早急に、そして緩やかに温めてあげてください。気づくのが早いほど無事な可能性があります。決してドライヤーの温風を直接当てたりお湯に浸けたりしないで下さい。
寒さ対策
24時間エアコンの暖房をつける
電気代がかかりますが最も楽で安全な方法がエアコン暖房をつけっぱなしにすること。夏の場合も冷房をつけっぱなしにするのでハリネズミを飼うのであればエアコン代は覚悟して下さい。エアコン代はだいたい月に5000〜8000円くらいです。
しかし、エアコンだけでは真冬は厳しい場合があります。
サバイバルシートを使う
山キャンプや防災時に使うサバイバルシートという銀色のフィルムシートが市販されています。価格は300円くらいで大人一人が包まれるくらいの大きさです。これは分厚いサランラップのようなものなので湿度を通さず、保温性が強力なシートです。このシートを夜間にケージの上からかぶせるだけでかなりの保温性を確保できます。そのかわり通気性が全く無いのでハリネズミが酸欠にならないように必ず空気が通る隙間を開けるようにして下さい。
人間の防災用にも使えるので2〜3個確保することをオススメします。
ペット用ヒーター
ペット用にヒーターが売られています。主に2種類あり、ペンライト型のものとタブレットシート型のものがあります。
万能なのはペンライトタイプのものです。ケージの上からや、ケージそのものに照射して暖められます。ケージの壁が木製の場合は当てても中まで暖まらないので工夫が必要になります。使いやすいですがいわゆる強力な白熱球なので微妙に電気代がかかります。
タブレットタイプは床に敷いたり壁に貼り付けたりすることが可能です。しかしケージ内を全体的に暖める能力は無いので性能は微妙になります。直接ハリネズミが触れると火傷の恐れがあるので使い勝手は悪いです。ケージの底に使いたい場合は2重底にするなどの工夫が必要です。
ハリネズミ寝袋
最近はハリネズミ用の寝袋が市販されています。ハリネズミがすっぽり入れるようになっており、かなりの保温性があります。専用のものでなくともモコモコのスリッパで代用できたりします。ハリネズミ専用の寝袋はそれほど高価なものではないのでお試しに購入してみてはいかがでしょうか。
注意点として、タオル生地や布切れは与えないで下さい。繊維が飛び出るものはハリネズミの足に絡まり、最悪四肢を切断してしまいます。生地はフリース生地のような繊維が飛び出ない布地を使いましょう。
ダンボールで壁を自作する
前面以外のケージを覆うようにダンボールを建てると冷気を遮断できます。夜になったら前面にサバイバルシートや布でも良いのでかけてあげるだけでかなりの保温性がでます。
防寒対策はハリネズミ飼育の肝
経験上、冬の終わりと春の始まりにかけて死んでしまうことが多かったです。冬の間、いかに過ごしやすい環境を作って健康を維持するかはハリネズミの寿命に直結します。
人にとって暖かい気がしてもハリネズミのいるケージ内は寒い事があります。特に部屋の角の地面に置いている場合はかなり気温が低いので注意して下さい。