飼育に必要なハリネズミの基本知識を知って、飼い主として準備を整えよう

昨今、ハリネズミ人気は急上昇、インスタグラムやツイッターで動画や静画を見かけることも多いと思います。
可愛いな、飼ってみたいなと感じる人も多いことでしょう。
此処ではハリネズミに興味がある、初めて飼ってみるという方のために、how-toを紹介していきます。

まず購入前に一番必要なのはハリネズミについての知識です。どんなペットを迎える時にも言えることですが、間違った知識のままお迎えしてしまうと、ハリネズミにも飼い主にもストレスを与え円満に生活を送るのが困難になります。
彼らが本来どんな生活をしているのか、野生下と飼育下での違いは何かを把握しておきましょう。
ハリネズミが安心できる環境を作り、適切な接し方で暮らしていくことは良い信頼関係構築にもつながります。

ぼくらは単独がすき

野生下のハリネズミは群れを作りません。繁殖時(交尾の時のみ)と子育て時(授乳終了まで)に短期間だけ他のハリネズミと生活を共にします。
縄張り意識については諸説ありますが、他の個体と行動圏が重なることはほぼ無いといわれています。

子育て期では、だいたい7週ほどをお母さんと赤ちゃんは一緒に過ごします。長ければ12週ほど離乳をしない個体もいるようですが、10週が過ぎた頃には離乳していますので、個別のゲージにお引越ししましょう。
※メスの個体は約10週あたりから性成熟しますので妊娠を望まない場合は離乳したらすぐ他の個体と分けましょう。

また、多頭飼いの場合によく起こりうるのが喧嘩(縄張り争い)です。最初から飼っていた個体のケージに後からお迎えした個体を入れてしまった場合や、お部屋のお散歩時に遭遇してしまった場合、威嚇行為(針・鳴き声・行動)をしたのち、噛みつき合いの喧嘩に発展することがあります。酷い場合、爪や牙で攻撃しますので流血沙汰になる場合がありますので他個体同士の接触には十分注意しましょう。(まれに人慣れしている個体は喧嘩をしない場合もあります)

基本的に人馴れせず、ストレスにとても弱い

個体差がありますが、犬ネコのようにコミュニケーションを取れるような動物ではありません。一般的にハリネズミとの接触時間の平均は10分程度と言われています。非常にストレスが溜まりやすい生き物であるということを理解しておきましょう。

ハリネズミはとても聴力のいい動物ですので音には特に敏感です。大きな生活音や物音のするところにケージは置かないようにしましょう。
ストレスがたまると、ハリネズミは体調に支障をきたします。お腹をこわしたり(糞の色・形・柔らかさ)ぐったりと動かなくなることもあります。

また、何年も一緒に暮らしていてもずっと威嚇する個体や初めから擦り寄ってくる個体もいます。適度なコミュニケーションを心がけてハリネズミとの距離を縮めていきましょう。

昼夜逆転生活

野生下においても飼育下においてもハリネズミは基本的に夜行性です。視力が低いので薄暗い環境での識別が得意です。最も活動的なのは午後9時過ぎからと言われています。
しかし、飼い主の生活リズムに合わせる個体もいます。完全に朝起きて夜寝るような生活ではありませんが、昼頃に起きて遊びまわりまた仮眠して夜のご飯の時間に起きてくるといったような具合です。

朝や昼頃のお水の交換時などに少し一緒に遊ぶことは可能ですが、上記にあるように構い過ぎや常に明かりがある所に長居させないようにしましょう。
夜行性と言えど、飼い主と交流する時間は日中にとることが可能なので無理をさせない程度に遊んであげてください。

いっぱい動く!

野生下のハリネズミは一晩のうちに約3〜5㎞程の距離を歩き回り、そのほとんどは食べ物を探すことに費やされています。

ペットとしてお迎えしたハリネズミは飼い主の愛情から餌やおやつを探し廻らずに入手することが可能な環境に置かれるので運動不足や肥満になるリスクが大いにあります。
人間と同じで、運動不足や肥満が身体に与える被害は甚大です。回し車や砂場(お風呂)などで適度な運動ができる環境を用意してあげましょう。

飼い主の住居にもよりますが、家の中をお散歩させることも運動や日々の生活の刺激になるのでオススメです。その場合はおしっこやウンチに気をつけてください。
またコンセントなどの電気系統や、人間の手が届かない棚の裏や下に潜り込むなど危険がいっぱいあります。初めてのものは興味をもってアンティングしてしまうのでホコリや人間の食べ物・食べかすが落ちていないかも確認してください。お散歩のスペースをしっかりと決めておきましょう。

ぼくらのおうち

ハリネズミの生活空間は地面です。木の上や高い場所での生活は向いていません。ご飯や掃除の際に脱走して落下することも少なくありません。飼育時のおうちや遊具は少しの段差程度の高さまでにしておきましょう。

ハリネズミは細く短い手足で自分の体重を支えながら早く駆け回るので、落下や転倒で骨折や深刻な怪我に繋がることがあります。時には生死に関わる場合がりますので十分に気をつけてください。

またハリネズミは皮膚病にかかりやすい生き物です。針の間にダニが入り込んで増殖してしまうことも…。
床材の種類や掃除にもしっかりと気を使ってあげる必要がでてきます。

ぼくたちのご飯

野生化では主に昆虫(ミミズ、カタツムリ、ナメクジ等)の無脊椎動物を食べますが、トカゲや蛇、鳥の卵や雛、果物、キノコなどなんでも食べます。
野生下は一晩で体重の1/3ほど食べる個体もいます。

飼育下のハリネズミには現在様々なペットフードが販売されているので、わざわざ虫やピンクマウスを与える必要はありませんが、おやつとしてあげると大変喜ぶので可能であればたまに与えてみるのもいいでしょう。

ゴートミルクやミルワーム、チーズなどは簡単に手に入れられ与えることが可能です。食欲がないなと感じる時にはおやつとして与えることができます。特にチーズは大好物です。人間の食べるカッテージチーズは他のチーズに比べ与えやすいチーズのひとつですが、やはりハリネズミには高カロリー・高塩分なので与えすぎには気をつけて下さい。

また直接虫をあげるのは嫌!という方には、虫の原型を止めていないクッキータイプなどがあるのでそちらで試してみてください。

ハリネズミは偏食しやすく、食べ物にも飽きてしまうことがあるので様々な副食を試してその個体にあったおやつを探していきましょう。

暑いのと寒いのは生死に関わるほど苦手

ハリネズミの仲間には冬眠する種類もいますが、日本で飼育の許可されているヨツユビハリネズミは冬眠をしません。寒い環境にいると低体温症になってしまい生命の危険にさらされるので十分に気をつける必要があります。
また、暑い季節には夏眠をする個体がいます。主食である昆虫類が減少し、食べ物が足りなくなる季節を乗り切るための仕組みといわれていますが、飼育時に冬眠・夏眠をしてしまうとそのまま目覚めない子もいます。ハリネズミの飼育に最も必要なのは温度管理と言っても過言ではないでしょう。

年中通して適温は24~29度ほどです。湿度は40%ほどがいいでしょう。
温度管理にはゲージの種類、ヒーター、石、寝袋、エアコンの使用可否で条件が変わるので飼い主の家にあったものを選ぶことになります。
選ぶものによって月にかかる費用も変わってくるので無理のない範囲で創意工夫が必要です。

最後に飼い主としての義務

最後に、ハリネズミに限らずペットをお迎えするためには初期費用に止まらず、毎月のご飯、床材、電気代など継続的な出費、突然の病気や怪我による治療・入院費など予期せぬ経費がかかることがあります。
飼い主とお迎えするハリネズミに無理のない生活を送れるか、予期せぬ事態に対処ができるかどうか。しっかりと考え、覚悟してお迎えをしてください。

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