ハリネズミ飼育で覚悟しておかなければならないこと。それは「寿命の長さ」です。その名前からネズミをイメージして短命だと勘違いする方がいるかもしれませんがハリネズミは中々の長寿です。飼育自体は他の動物に比べると非常に楽ですが、長年飼育するとなると飼い主のモラルが問われます。
飼育環境で変わる寿命
ハリネズミの寿命は個体差があります。3〜4年という話もありますし、6年前後であったり10年まで生きる話もあります。
ショップで購入してごく普通に飼育した場合は4歳くらいが寿命です。ただしショップでは飼育環境が不透明で、あまり良くないショップでは売るためにわざと餌を減らして小さな個体にしている場合があります。栄養を減らされたハリネズミは大人になっても体が小さく2〜3年と短命になってしまいます。
人の手で育てられ、繁殖したハリネズミは人に対する耐性と栄養面から寿命が伸びる傾向にあります。もちろん遺伝的に疾患が出やすい個体であれば短命になりがちですが、多くの場合は5年以上生きるでしょう。10年生きるのは非常に稀だと思われます。
我が家で飼っているハリネズミの実体験
総勢で8匹のハリネズミを飼育しました。現在は寿命を終えて数が減っていますが、初めはショップで購入した個体から繁殖して一時期8匹まで増えることになりました。
初めに迎い入れた仔は寿命が3年でした。明らかに体が小さく、ショップで餌を与えられていなかったパターンだったようです。身体は小さくとも、非常に活発でいたずらっ子でしたが、最後は尿が漏れるようになり後ろ足が麻痺し静かに息を引き取りました。
初めの仔から産まれた個体は4〜5年生きています。個体差で健康状態が変わりやすかったですが特に重い病気になることもなく眠るように亡くなっています。
現在残っているハリネズミは6歳を過ぎたところです。しかし完全に白内障になり足腰も弱くなっていつ息を引き取ってもおかしくないような状態になっています。
最後まで残っているハリネズミは非常に人馴れをしていた個体です。触っても持ち上げても怒りませんし、顔を触ることも可能です。人馴れをしている仔ほどストレスが少なくて長生きする傾向にあるようでした。
長い時間、飼育することを覚悟できるか
ハリネズミは平均的に4年は生きる生き物です。飼育が楽な生き物とはいえ、旅行に行く際は餌のことを考えなければいけませんし、もし寿命が来たら火葬なども考えねばなりません。
最後まで面倒を見ることができるか自問自答してから迎え入れましょう。
「可愛いから飼ってみたい!」という気持ちだけでは人馴れしない性格も相まって飼育が雑になったり後悔してしまう恐れがあります。