ハリネズミは静かで臆病な生き物。彼らの行動を知ってコミュニケーションを考えることが必要

ハリネズミはあまり鳴かないぶん、様々なボディーランゲージでコミュニケーションをとります。もっとも、絶対に鳴かないわけではありませんが、小さな仕草の1つ1つが飼い主からどのように接して欲しいかのメッセージとなるので、ある程度のボディーランゲージを覚えておくと信頼関係を気づきやすいです。

ここでは我が家でよく見られる行動から、一般的な知識を記載していきます。

アンティング(唾液塗り)

ハリネズミだけが行う不思議な行動です。新しい餌やおもちゃなどハリネズミが初めて目にしたものを舐めたりかじったりして口の中で唾液をまぜて泡をつくります。見た目に反して柔らかい身体をぐるんとひと回しして長い舌で背中の針やわき腹に塗りつけます。
この行動の理由は正式にはわかっていないようです。一説には「周囲と同じ臭いにして外敵から身を隠す」と言われています。

初めてその姿を見ると驚くこと間違いなしです。我が家では新しいおやつを与えた時によくみられます。口から泡を出しているので、初めてハリネズミを飼う方には病気等と勘違いする方もいるかもしれません。ごく自然な現象なので、その不思議な姿を楽しんでください。(汚いと思うくらいべっとり付けちゃうこともありますが放っておきましょう)

警戒行動

『ハリネズミ=威嚇』と言っていいほどとにかく警戒行動をとります。性格による個体差がありますが威嚇しないハリネズミはなかなかいないでしょう。しかし、ハリネズミ自体は攻撃的な生物ではないので(縄張りにいる同族には飛びつきますが…)威嚇と行ってもハリネズミの容姿と合わさって愛らしく思えます。

『臆病だから警戒行動を取ってしまう』ということを知っておき、ストレスをいかに与えないか考えなければなりません。

警戒行動①

驚いた時や、不快なことがあった時はおでこの針(以下 前髪)だけを立てて威嚇してきます。時にはシューシュー!すんすん!と鼻を鳴らして威嚇することも。
通常のリラックスしたハリネズミの針はお尻側に毛並みを向けて寝ています。その状態の時に撫でると喜ぶ個体もいますが、前髪を立てて少し顔を引っ込めているようなら「驚いた!不快だ!」と怒っているかもしれません。
また、立てた前髪を押し付けるように頭突きやジャンプをされるとめちゃくちゃ痛いです。顔まわりを触られるのを不快に思う個体が多いので、触る際は十分に気をつけましょう。お尻は意外と触れたりします。

警戒行動②

警戒や恐怖の度合いが高いとボールのように丸くなり、全身の針を逆立てます。外敵から攻撃された時に一番柔らかいお腹を守るためといわれていますが、その姿はイガグリそっくり。シューシュー!カカカ!と鼻や牙を鳴らして怒ることもあるのでその時は触らずゆっくりと距離を取りましょう。

我が家では抱っこしている時に驚かせてしまって膝でぐるんと丸まられ、太ももに点々と穴があきました…。

①と②を見せるときは驚いた時や不快に思っている時と記載しましたが、本来ハリネズミはとても臆病な性格なので、上や前からいきなり手を差し出してしまうと必ず上記の威嚇行動をします。他にも知らない強い匂いが近づいた時、大きな物音がした時など彼らが恐怖を感じる場面はとても多いです。ストレスがあまりかからないように優しく優しく接してあげてください。

とにかく匂いを嗅ぎ回る

餌やおやつ、手を入れた時、新しいおもちゃを入れた時、お散歩をさせた時などとにかく様々な場面で匂いを嗅ぎまわります。
ハリネズミは視覚が弱いため、嗅覚や聴覚、触覚で景色を見ています。
食べ物を探す、捕食者から身を守る、自分のいる場所を把握する、母親を探すなどその用途は様々です。
嗅覚が人間の何倍も優れている分匂いにとても敏感なので、お香を焚いたり香水をつけたりすることは控えましょう。

我が家ではお客さんがきた時にとにかく匂いを嗅いでから威嚇行動①をとります。飼い主以外が触れる場面があるときはゆっくりと近寄り匂いに慣れされてあげてください。

鳴き声

基本的に鳴かないハリネズミですが、警戒しているときにフッフ、シューシューと声(?)を出しますし、探索中にスンスンと鼻を鳴らします。
また、求愛行動のときには甘えたようにピーピーと声をだして相手の気を引こうとがんばります。

赤ちゃんハリネズミなどはお母さんを呼ぶ声としてピーピー、ピッピと高い鳴き声をあげます。この声は乳離れすると聞けなくなってしまうので自宅で繁殖した時のみ聞ける飼い主の特権です。

そして重要なのが、「悲鳴」です。ハリネズミにとってとても恐ろしいこと、痛みや苦痛を経験したときに言葉にし難い悲鳴をあげることがあります。滅多にないことなので身体に異常がある可能性があります。悲鳴をあげた時は少し離れた場所から注意深く観察してください。
他にもリラックスした時などに猫のように喉を鳴らすことがあります。本当にリラックスしている時なので無理にコミュニケーションをとらずに好きにさせてあげてください。

穴掘り

ハリネズミは動き回ることが大好きな動物ですが、臆病なので隠れたがったり、遊びで穴を掘ったりと盛大に地面をひっかく行動が見られます。床材によっては飼育施設やハリネズミの爪や足、顔を傷つけますので砂浴び場などで存分に掘らせてあげましょう。ある程度掘ると満足してそこで寝だしたりもします。

よじ登る

穴掘りとともに、よく見られるのが登る行為。飼育施設の壁をよじ登ったり、抱っこした時に服をよじ登る行動はよく見られます。脱走したいのか遊んでいるのかはよくわかりませんが針を立てていないようなら遊んでいる可能性が高いです。落ちて怪我をすることもあるのであまり高いところには登らせないようにしましょう。

我が家ではお散歩の時に少し目を離した隙に窓の網戸によじ登っていました。中程まで登っていたので慌ててキャッチしましたが、本人はまたなんども登ろうとトライ。とても楽しかったみたいです。

成長したハリネズミは縦長で結構な身長があり、手足を器用に使って高台を登るのが得意です。そのためケージなどある程度高さがあるものを選ぶ必要が出てきます。

他にも飼ってみたらびっくりするような行動をとるかもしれません。よく観察して遊んでいるのか、怒っているのか、恐怖しているのかを見極めてハリネズミとのコミュニケーションを取ることが大切です。

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