ハリネズミを飼育する前に、かれらの性格について知っておく必要があります。家へ迎えてから「思っていたのと違う!」とならないようにしっかりと性格を把握しておきましょう。
驚くほど臆病で怖がりである
ハリネズミとはとても臆病な生き物です。ネット上で調べてもいろいろなところでその臆病さが語られていると思います。基本的に臆病かつ怖がりなのでストレスを与えないように工夫が必要になってきます。
どれくらい臆病かというと”触れないほど臆病”です。目の前にいるだけでも怖がります。ネット上ではハリネズミの可愛らしい写真が出回っておりほのぼのした気持ちになりますが、実際に可愛い写真を撮ることは難しいでしょう。
ビックリする事
ハリネズミが怖がることの代表は”物音”と”動くもの”です。音に関しては足音でさえ怖がる子がいます。動くものとは我々人間のような生き物のこと。影がちらっとしただけでもビックリすることがあります。
飼育する際には音と動きを解消できるように環境を考えなければなりません。それほど難しいことではなく、物音が少ない場所や、飼育小屋の壁が厚いものを準備したり、不透明な蓋を活用して見えなくしたり、小さな箱を一緒に入れてあげるなど対策の仕方は様々です。
怒るとどのような反応なのか
チクチクする針を立てて丸まります。好戦的なハリネズミであれば頭の針を立てて頭突きを繰り出してきます!その見た目からは想像できないような威嚇音を「チキチキチキ」と鳴らしたり、「フシュッ!フシュッ!」と鳴きます。
妊娠したり、子供を産んですぐのお母さんになると本当に怖く威嚇してきます。
しかし、威嚇の勢いとは裏腹に見た目は愛くるしいので他の動物では味わえないような愛おしさがあります。
人懐っこい個体はいるのか?
人懐っこいハリネズミはいます。我が家で生まれた2世と3世で1匹づつ非常に人懐っこい子がいます。しかもストレスが少ないのか一番長生きでもあります。
人懐っこいハリネズミがどんな感じかと言いますと”手にすり寄ってくる” ”触ったり抱っこしても丸まらない” ”怒ることが無い”といった具合です。丸まること忘れたんじゃないかとか、野生に出たら一瞬で死ぬ…と心配になりますが最高に可愛いです。
長年飼っていると気性の荒い子でもある程度は人馴れしてきますが人懐っこくなることはないですね。
性格は個体差があり、人に飼われた後の子供ほど人懐っこくなる
ハリネズミの性格は個体差でかなり違ってきます。兄弟の中でもまったく違う個性が出てくるので人懐っこいハリネズミを求めてしまうと非常に危険です。
基本的に臆病なハリネズミですが、人懐っこい個体であれば手にすり寄ってきたり、簡単に抱き上げたりすることができます。しかし多くのハリネズミは抱き上げるときに手袋が必要だったりするでしょう。しかも、飼い続けていれば馴れてくれるというものでもありません。
人に全然馴れない臆病な個体が産んだ子供でも、やっぱり臆病だったり、危機感が全く無いくらい人馴れする事があります。経験上、人に飼われているハリネズミの子供は若干は人に馴れる傾向にあるような気がします。今の所、完全に触れないような個体には出会っていないので、もしハリネズミを飼いたい場合はブリーダーさんから直接譲ってもらうことをオススメします。
ブリーダーさんから譲ってもらうメリット
ブリーダーが本業の方じゃなく、誤って産ませてしまった方でも良いので、人の手でちゃんと育てられたハリネズミをお迎えしましょう。
大きく2つの理由があります。1つは先述した性格が良くなる場合があるということ。2つ目の理由は”健康”であるということです。ペットショップの個体は餌を少なくしてわざと小さい状態にしている場合があります。全てのペットショップがそうだとは言えません。しかし、それを暴く方法もありません。きちんと飼育している方からハリネズミを譲ってもらえば性格と健康面が良いというメリットがあるので検討してみて下さい。
最後に
ハリネズミの飼育を検討の方はまず初めに性格は選べないということを念頭に入れておきましょう。犬や猫であれば躾でなんとかなります。しかしハリネズミには躾をすることができません。「全然懐かないから捨ててしまえ!」なんて絶対にならないようにしてください。
もしInstagramやTwitterなどで愛らしいハリネズミを投稿している人に憧れてい飼育を検討しているなら一度冷静になって検討し直して下さい。
「一人で部屋にいるのは寂しい、でも犬猫みたいに構わないとダメなペットはちょっと…」という方は相性が良いかもしれません。毎日1度だけ掃除と餌やりをするだけで少し部屋の中が暖かくなります。熱帯魚などのアクアリウムが好きなタイプの方はハリネズミと相性が良いかもしれませんね。